「世界が驚く大谷翔平のショータイム」と日本中がお祭り騒ぎをしている横で、ひっそりと「世界が驚いたメイドインジャパン」が消えていくことが決まった。 かつて「世界の亀山モデル」とうたわれた、シャープのテレビ向け大型液晶パネルの生産が2024年9月をもって終了することとなったのである。 覚えている方も多いだろうが今から約20年前、シャープの国産液晶パネルは「世界に誇る日本のものづくりの象徴」だった。それはシャープの社史でもこんな風に自画自賛されている。 「液晶パネルからテレビまでを一貫生産する亀山工場が稼働。日本でしかできない、世界最先端のモノづくりを実現し、ここでつくられる液晶テレビは、高品質の『亀山モデル』として人気を呼んだ」(シャープ100年史 「誠意と創意」の系譜 第10章)