デモ隊が集まった国会前のシンタグマ広場で、続けて破裂音がし、白い煙があがった。それまでデモは平和的に行われていたが、あたりは騒然とした雰囲気に包まれた=20日午後2時半ごろ、アテネ 「売国奴たちは国会から出ていけ」 「国民はあなたたちを必要としていない」 国会前のシンタグマ広場に集まったデモ参加者は、緊縮策に賛成する議員への抗議の叫びを上げた。 ストに参加していた公務員のゾルツ・ペンタレスさんは「政府の人件費削減で給料が50%カットされる。これでは生活できない」と、不安を訴える。だが、ギリシャの債務危機が世界的な経済問題となっていることについては、「わが国に責任を押しつけるのは間違い。緊縮策をやらなかったからといって、危機が広がるとは思えない」と、人ごとだ。 そもそも債務危機は、2009年の政権交代で、旧政権による財政赤字の“過小粉飾”が発覚したことが発端だった。1980年代以降、左派と右