グンダリ山はどっちだ? 平成も初めの頃、和田峠から醍醐丸、三国山を経て、浅間峠から上川乗に降りるコースを何度かたどったことがある。関東ふれあいのみち(首都圏自然歩道)のコースの一部である。その途中に、「軍刀利神社元社跡」と大書した標柱が端に立てられただけの、小広い山頂があった。やがてそこには新しく祠などが設けられ、境内地として整備された。 その後、宮内敏雄の名著『奥多摩』を読むと、そこではなく、西隣の頂が軍荼利(グンダリ)山として扱われていた。軍刀利神社元社跡ではなく何も無い山に軍荼利山の名が付けられていることに疑問を持って、調べてみることにした。 このページでは、グンダリ山と目される2つの山の区別のため、 A山:宮内敏雄『奥多摩』で軍荼利山として扱われている山 B山:軍刀利神社元社跡の標柱があり、軍刀利神社の山宮が整備された、山頂が小広くなっている山 と書き分けることとする。位置関係は、