【ニューヨーク=山本正実】「私たちは、日本に謝らなければならない」――。2008年のノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン米プリンストン大教授は13日、外国人記者団との質疑応答で、1990~2000年代にデフレ不況に陥った日本政府や日本銀行の対応の遅さを批判していたことを謝罪した。 教授は、「日本の対応が遅く、根本的な解決を避けていると、西欧の識者は批判してきたが、似たような境遇に直面すると、私たちも同じ政策をとっている」と指摘。「上昇する米失業率を見ると、失われた10年を経験した日本より悪化している」と述べ、経済危機を克服するのは予想以上に難しいとの見方を示した。 クルーグマン教授は、日本のデフレ不況時に、日銀に徹底的な金融緩和を促す論陣を張るなど、日本批判の急先鋒(せんぽう)に立っていた。
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