東日本大震災から10年。東北で生まれ育った僕にとっては人生の節目の1つだ。だから、誰かに読んでもらいたいわけではないのだけれども、記録だけは残しておきたい。そう思ってこれを書いている。 ~~~ あの日、地震が来たことに気づいたのは、小学校の教室で帰り支度をしていたときだった。そういえば、僕が一番最初に「地震だ」とか言ったんだっけ。 机の下に身を隠した僕は、長い揺れの間、隣の席の女の子と話しをした。その子は自宅で飼っていたウサギのことが心配で泣いてた。その時は「地震で泣くなんて……」などと思ったんだよ。結局その日、僕は大泣きをすることになるんだけど。 下校中、ちょっと前まで晴れていたはずの空から雪が降り始める。少し不安な気持ちで歩みを進め、家に着く。幸いなことに、我が家は東北地方のなかでは珍しく停電していなかった。 電気もガスも水道も全部使えた。ただ、正直に言うと、停電しててほしかったよ。ま

