文字通り「薄さ」は薄型テレビの重要なポイントだが、実際には画面の明るさや残像感の程度も重視される傾向にある。今回は、画面の明るさと残像感の少なさが特徴の「FED方式」を採用した薄型テレビについて解説してみよう。 ブラウン管とよく似た発光原理 薄型テレビといえば液晶かプラズマと相場は決まっているが、数年先はわからない。年末にはソニーから有機ELテレビが発売されるほか、来年以降にはキヤノンが開発を進めるSEDテレビも控えている。そしてもうひとつ、薄型テレビの有力な選択肢と目されているのが今回紹介する「FED」だ。 FED(Field Emission Display/電界放出ディスプレイ)は、ブラウン管並みの明るい画面が特徴。発光原理もブラウン管とよく似ており、電子銃(エミッター)から真空中に放たれた電子が蛍光体に衝突して光を得る、自発光型のディスプレイ技術だ。1画素を構成する超小型ブラウン管