【ニューヨーク=田中光】米南部沖メキシコ湾の原油流出事故で、国際石油資本の英BPをはじめとする対策本部は19日、流出源となった海底の油井が完全に封鎖されたと発表した。流出は7月15日に止まっていたが、今回の作業で一連の作業は終了し、史上最悪の流出事故を起こした油井は永久に封印される。 BPは8月、油井の上部からセメントを流しこんで封鎖したが、今回は、油の通り道に向けて新たな穴(救助井)を掘り進み、油井の下部からセメントを流し込んだ。この日、圧力を計測するなどして、状態が安定していることが確認されたという。 流出事故をめぐっては、4月20日に海上の石油掘削基地が爆発し、作業員11人が犠牲になった。3カ月近くにわたり海底から490万バレル(約78万キロリットル)の原油が流出したと推定されている。 米政府の8月の発表では流出した原油の26%は、海中に残るか、砂浜などにタール状の塊となって流