よく来たな。おれはハバネロだ。 おれはさいきん毎日を病院のベッドですごしている。この文章をよんだおまえは、いよいよやつにも天の裁きがくだり難病で世を去るのも間近なのだな、と早とちりし、コロナビールとドリトスで祝杯をあげるかもしれない。 しかしざんねんながら事実はちがう。おれは不運な事故により金玉を腫らして入院する羽目になっただけだ。メキシコの台地では時に予想もできないバッドラックが襲いかかる。今回はたまたま、それが俺のところに降りて来たというだけだ。そのいきさつはまったくバンデラスではないが、びぼう録として、なによりこの状況をおもしろおかしく記述して溜飲を下げるため、近況報告を兼ねて書きしるしておこうと思い至った。 俺のツイッタをフォローしているメキシコの同胞たちはすでに知っていることがらが多いかもしれないが、それでも読んで、笑い飛ばしてくれればありがたい。 運命の夜 ……ええい、逆噴射文