ゆうちょ銀行で10月15日に国家公務員の年金振り込みが遅延した根本原因は、民営化に伴うシステムの変更漏れだったことがわかった。 今回のエラーが10月15日に初めて発生したのは、ゆうちょ銀行が民営化に伴って国家公務員の年金振り込みの処理方法を変更したからだ。民営化する前は、国家公務員の年金の振り込み処理に関しては、民間企業から委託を受けた給与や年金の振り込みとは別の特別な方法を適用していた。この方法には、振り込みデータの合計金額に11ケタ(999億9999万9999円)の上限を設定していなかった。このため、国家公務員の年金の合計額が1000億円を超えてもエラーにはならなかった。 これに対し民営化後は、国家公務員の年金も、民間企業と同様の「自動払出預入」と呼ぶサービスに沿って振り込み処理を進めるようにシステムの仕様を変更した。同サービスは、委託先から複数のゆうちょ銀口座への振り込みデータを一括