NECは2008年2月6日,同社のSIサービス事業の利益体質を改善するための取り組みとして,コンサルティング営業部員の増強やプロジェクト管理の強化などを継続していくことをアピールした。顧客の要求を上手に引き出し,上流工程において要件仕様を定義/確定させる。プロジェクト管理への注力などによって,2005年度(2005年4月~2006年3月)に100億円程度あった手戻り作業のコストを2006年度には約50億円削減し,半減させたという。 NECの説明によると,従来のSI案件はエンジニアリング(工業化)が徹底しておらず,上流工程で要求仕様が固まっていないうちに製造開発工程に着手し,テスト工程や運用時などに大きな仕様変更が加えられるケースが多々あったという。原則的に顧客のミスによる手戻り作業のコストは顧客自身が負担するが,それ以外の手戻り作業の多くはSIベンダーであるNECがコストを負担するという。