千葉県の柏市保健所は27日、伊藤ハム東京工場(柏市)の地下水を浄化した水から、基準値の約2倍の塩素酸を検出したと発表した。基準値を超える塩素酸が体内に入ると、赤血球が減少するなどの影響がある。健康被害はこれまでに報告されていない。 市保健所によると、塩素酸が基準値を超えていたのは、工場内の井戸の一つからくみ上げられ浄化された水。1リットル当たりの基準値(0・6ミリグラム)の約2倍にあたる1・1ミリグラムが検出された。 市保健所は東京工場に対策を講じるよう指導。同工場は27日から、この井戸の使用を中止した。市保健所は、23日に伊藤ハム側から最初の届け出を受け、24、25日に同工場を立ち入り調査。この調査ではシアン化合物の濃度は基準値を超えていなかったが、原因や流通経路などを報告するよう25日に指導していた。