株式会社 日経BP 〒105-8308 東京都港区虎ノ門4丁目3番12号 →GoogleMapでみる <最寄り駅> 東京メトロ日比谷線「神谷町駅」4b出口より徒歩5分 東京メトロ南北線 「六本木一丁目駅」泉ガーデン出口より徒歩7分
竹下首相を驚かせた演説草稿の書き手 もっとも官僚が作成した首相演説でも、出色の内容となった例がないわけではない。竹下登氏が首相時代、環境関係の国際会議に出て演説することになった。外務省と官邸の間で演説草稿がまとめられていった。 何度目かの原稿で新たに加えられた部分があり、竹下氏を驚かせた。「ハス池のナゾ」というくだりである。こんな内容であった。 「ある池がありました。そこのハスは1日で倍に増えるのです。ある日、池の全面がハスで覆われ、小魚などは死滅してしまいました。それでは、この池の半分がハスに覆われていたのはいつごろだったでしょうか」 この答えは「前日」である。環境問題は放置しておくと取り返しのつかない事態になる、ということを象徴的に示したものだ。 竹下氏はだれがこの部分を付け加えたのか、調べさせた。「小和田事務官でございます」という回答があった。いまの皇太子妃、雅子さまである
新築マンションが、本当に売れていない。完成しているのに、全100戸のうち15戸しか売れていない、30戸、40戸しか売れていないなどの話は10件や20件ではなく、ザラである。不動産経済研究所の発表によれば、首都圏の新築マンション在庫数はおよそ1万1000戸とされているが、実態は少なくともこの倍くらいはあるだろう。実は、この数字はあくまでもマンションデベロッパーの自己申告数字を足し合わせたものに過ぎない。 かなりの戸数を買い取り再販業者へ売り払うというケースも目立っている。買い取り再販業者とは、売れ残ったマンションをバルクで(まとめて)買い取り、一般ユーザー向けに転売する業者のことだ。売値の50~55%程度で買い取り、20%程度の利益を乗せて売却する。このようなビジネスモデルが常態化するとは考えにくいが、市場にはいま、溢れるほどのバルクセール物件が出回っている。 損切りする体力のあるデベロ
わたしが通り魔犯についてのコラムを書いた直後、秋葉原で恐ろしい通り魔事件が起きてしまった。事件が起きた6月8日、ちょうどわたしは秋葉原に買い物に行く途中だったが、事件のことを知って行くのをやめた。 なぜ、犯人は自分1人で自殺しなかったのか。なぜ、全く関係ない人を殺したのか、殺された方々のことを考えるとやりきれないし、許し難いことだ。 今回は、殺傷能力の高いダガーナイフを使ったり、福井の武器ショップでナイフを5本もまとめ買いしたりと、ナイフの売り方・規制の仕方にも大きな問題を投げかけた。通常の用途で5本も一度にまとめ買いすることなどあり得ない。 既に警察庁やいくつかの県が、青少年に対するダガーナイフ販売の規制に乗り出している。また、販売店と連携し、購入者の身元確認をするなど、ナイフ販売に一定のルールを設けていく方向に進んでもいる。できればこれを、全国で推し進めてほしいものだ。 刃渡り
アマの眼を失ったプロは一流にはなれない (田中 秀征=福山大学教授) 将棋の羽生善治プロが名人に復位した。加えて通算5期獲得したことにより、“十九世永世名人”を名乗る資格を得た。 羽生は将棋界のスーパースターだ。実力、実績、人気すべてで他を圧倒している。タイトル(名人、王将、王位、棋聖、竜王、棋王、王座の7つ)の通算獲得数は69。すべてのタイトルを平均10回も獲得していることになる。 なぜか縁が薄かった名人位 羽生は羽生五段とか羽生八段とか呼ばれたことがプロとしてデビューした頃を除けばほとんどない。なぜなら、プロ棋士はタイトルを保持している時は「羽生王座」のようにタイトル名で呼ばれる。羽生は一貫してタイトルを持ち続けている。それどころか、ほとんど毎年複数のタイトルを獲得しているから、羽生五冠とか羽生二冠とか呼ばれてきた。 その羽生がなぜか名人位には縁が薄かった。他のタイトルでは
消費失速! (桐原 涼=経営評論家) 気がつけば生活防衛一色 個人消費の動向が思わしくない。連日報道される物価の値上がりや、景気の先行き不安などが、消費者の心理を冷やしている。内閣府の消費動向調査によれば、消費マインドの強さを示す消費者態度指数が急速に悪化している。この4月の指数は35.2まで落ち込み、2003年以来の低い数値となった。 データ出典:内閣府「消費動向調査」 昨今の消費動向を見ると、不要不急の消費を抑えたり、外出やレジャーを控えたりする傾向が強まっている。昨年まで盛り上がりを見せていた“富裕層消費“も勢いを失った。気がつけば世の中は、生活防衛一色に染まっている。 消費関連企業の業績失速 消費関連企業の業績も、失速の気配が濃厚だ。消費者の高額品・ぜいたく品離れにより、百貨店の販売が悪化している。またガソリン高の影響で消費者が外出を控えているため、ファミリーレストラ
イージス艦衝突事故:大臣の首を切るときは局長以上も罷免を (田中 秀征=福山大学教授) 昨年夏、ロシアの極東を訪ねる機会があった。かねてから一度行ってみたいと思っていたところだ。日本海の向う側と言えば、どうしてもソ連時代のイメージがあって、カーテンで仕切られた暗い場所と思い込んでいた。 ウラジオストックやハバロフスクを散策する機会もあり、極東が明るく意外に華やかな地域であることも分かった。また、いつか行きたいと考えていた日本人墓地にもお参りすることができた。 胸を張れる自衛官の行動をロシアで目にした ウラジオストックでは、たまたま自衛艦が寄港していたのか、自衛隊の隊士たちが3、4人ずつ連れだって街を歩いていた。夏の制服姿の彼らはさっそうとしていて街行く人たちの目を奪っていた。 すると、ロシア人の母娘が近づき、彼らにサインをねだった。おそらく初めてのことなのだろう。彼らは恥かしそ
安倍前首相は自ら辞めてしまった。「その原因は何ですか」と新聞記者たちに聞かれると、わたしは「嫌気が差したのだろう」と答えていた。ところが新聞記者たちは「もっと裏があるはずだ」と、さらに聞いてくる。 そこでわたしは、「安倍さんは成蹊大学出身で、麻生さんは学習院大学出身だ。あなたたちには彼らの物の考え方が分かるか」と聞き返した。新聞記者たちの出身大学を聞くと、東京大学や早稲田大学などが多い。成蹊や学習院のことは知らず、キャンパスに行ったこともない。そんなことで解説ができるだろうか。 安倍さんや麻生さんは、父だけでなく祖父も有力者である。つまり、選挙に出馬すれば必ず当選する家に生まれている。そういう人の心持ちが分からないと、本来なら解説はできないはずだ。 世の中の流れを見ると、東大法学部を出た首相は宮沢首相で終わって、あとは慶應大と早稲田大の出身者ばかりになった。その流れで、次は成蹊大や学
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