夏目 第6話までが第1部で、第7話からは第2部です。中学校を卒業して漂流者になった長良の就職編ですね(笑)。あの延々とブロックを運び続けるバベルの塔の環境は、社会における労働行為のテンプレートな表現として描いています。この回では、労働者として他の漂流者もたくさん出てきますが、彼らは身体の成長や老化は止まった状態です。ただ、意識がある限り、精神は状況に合わせて変容していくじゃないですか。単純に老いてもいくだろうし、知識を得て成長をするかもしれないし、絶望や諦念から退化するかもしれない。そういう年齢を重ねていくことでの精神の変化を、この世界に来たばかりの長良と、長年働き続けている二つ星の対比から描こうとしました。