コストや手間も掛かる大阪都の導入が望ましいと言えるのは,それがもたらすメリットが大きく,かつ現行制度ではあまり実現できず,かつ付随するデメリットが小さい場合だけでしょう。私の研究の結論は,以下でも述べるように,「大阪都は,必要性が小さくデメリットの大きい,集権化である」,あるいは「大阪都は,効率の面ではプラスとマイナスがあり,大阪の民主主義と政策能力に対してはマイナスが大きい」というものです。大阪都によってしか達成できない目標というのは,結局,知事への権力一元化,大阪・堺市が反対する政策の強行,大阪・堺市の土地や資産の吸い上げくらいでしょう。 立命館大学法学部の村上弘教授による、「大阪都」構想のわかりやすいまとめ。 『大阪都構想──メリット、デメリット、論点を考える』(pdf) そのほか、こんなブログもあります。 橋下知事の大阪都構想を、きちんと考えてみる 橋下問題に関しては(『週刊現代』