「What a difference a year makes!(1年でこんなに大きく変わるなんて)」。 ハワイのランニングショップのベテランスタッフは感慨深げな表情で語り始めた。たった1年で「ベアフット」と呼ばれる裸足感覚をコンセプトとしたランニングシューズのシェアが急速に拡大したことに驚いているのだ。 今からちょうど1年前、米国で裸足感覚シューズがランナーの注目を集め、その牽引役ともいえる“5本指シューズ”「ビブラムファイブフィンガーズ」はランニング専門店を主とする取り扱い店舗の多くで売り切れ状態が続いた。しかし「フットロッカー」「スポーツオーソリティ」といった大手チェーン店ではまだ取り扱いがほとんどなく、あくまでニッチな存在だった。 ところが2012年春になるとフットロッカーや同じ系列のスポーツ用品店「チャンプス」、スポーツオーソリティといった業界大手がニューバランスの「ミニマス」を