数字オタクだから斬新な発想ができた 安倍首相とケネディ駐日大使というサプライズゲストを招き、7月にオープンする新エリア、ハリー・ポッター「The Wizarding World of Harry Potter」を大々的に発表した、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下USJ)。 450億円を投じた同社史上最大のプロジェクトが立ち上がったのは、2010年のこと。発案者の森岡毅CMOは当時、14年夏公開予定のこの巨大なプランを成功させるため、11年~13年の3年間を超低予算という極めて厳しい条件の中で、前年比プラスの来場者数を絶対実現させなければならなかった。 「9回2死ランナーなしの状態から、ヒットを打ち続けることが僕の使命でした。四球でも死球でもいいから出塁することが大事だった」(森岡)。 大きなプレッシャーを感じつつも、森岡は次々に斬新なアイデアを繰り出し、来場者数を伸ばした。 ●震災直