「名刀大全」(渡辺妙子さん、原田一敏さん監修・小学館)。片観音ページを開くと、刀の写真が原寸大で収まる 古代から江戸時代まで長い刀剣の歴史の中から、名刀中の名刀200本を厳選した「名刀大全」(渡辺妙子さん、原田一敏さん監修)が好評だ。1冊3万8500円の豪華本にもかかわらず、1月下旬の発売前に異例の緊急重版が決まった。発行部数は非公表だが、この人気の火付け役となったのは、オンラインゲーム「刀剣乱舞」のファンで、刀剣に興味を持つ「刀剣女子」たち。出版した小学館(東京都千代田区)の担当編集者で、文化事業室編集長の高橋建さん(60)にヒットの理由を聞いた。【山口敦雄】 「ここまで注文が入るとは」 「名刀大全」は、南北朝時代(14世紀)に作られ、国宝指定を受けながら、長年その行方が不明であった「稲葉江」(岩国美術館所蔵)など、名刀200本を紹介するB4ヨコ判という横長の判型を採用したビジュアル本だ