メディアが広めたウソが「事実化」してしまう 読者諸氏は、以下の話をおそらくどこかで耳にしたことがあるだろう。 〝1956年のアメリカの映画館で、広告業者がある実験を試みた。上映するフィルムの中に、3000分の1秒というごく短い間だけ、「ポップコーンを食べろ」「コカ・コーラを飲め」と書かれた画面を5分おきに挿入したのだ。 人間の視覚では3000分の1秒の映像は知覚できないため、観客はその画面を意識しない。しかし、このメッセージは無意識層に働きかけた。6週間にわたってつづけられた実験の結果、その映画館の売店でのポップコーンの売上は57.5%、コカ・コーラの売上は18.1%、それまでよりも上がったのだ〟 ――サブリミナル(閾下刺激)効果について論じるときに、よく言及されるエピソードである。 だが、じつはこれは、ジェイムズ・ヴィカリーという広告業者がでっち上げた話だった。ヴィカリーは、サブリミナル
効果がはっきりしないEM 東電福島第1原発の事故以来、放射線対策として、「EM(菌)」を利用する動きがあります。 EMとは、Effective Microorganisms(有用微生物群)の略称です。はじめは土壌改良を目的とした微生物資材として作られ、1980年代の初めに琉球大学農学部の比嘉照夫教授(当時)によって、農業用資材として本格的に開発されたものです。成分の詳細は明らかにされていませんが、乳酸菌や酵母などを主体とする微生物の共生体だそうです。 EMは当初は「環境にやさしい農業資材」として売り込まれ、土壌改良に利用されました。EMの培養液やEMで作った肥料を土に混ぜ、豊かな土壌を作ろうというものです。それがやがて、水質改善にも効果があるなどといわれるようになり、用途が広がっていきました。EMを土と混ぜて団子状にしたEM団子や、「EM活性液」を川や湖に入れて、水質改善を図ろうとする人や
例えば、発酵を司る乳酸菌であろうと、体内で体調を整えてくれるような善玉菌であろうと、人間の意図に反して増殖した微生物は、ただの「雑菌」でしかない。微生物に水質浄化の働きがあるとしても、きちんと管理できない環境で「雑菌」をまき散らすのは、環境を汚染する行為なのだ。 そもそも泥団子の材料であるEM活性液は、栄養豊富な有機物だ。以前から、家庭で米のとぎ汁をそのまま下水に流すことが、河川や海を「富栄養化」して水質を汚染するという危険が語られているが、EM菌もそれと同じだ。EM活性液に含まれるリンや窒素が原因となり、プランクトンの増殖や赤潮・アオコ等を発生させる可能性は十分にある。 【参考リンク:http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/water/attachement/H19-panf.pdf 】 また、閉鎖系の小さな沼や水槽にEM活性液を投入した場合、好気性の微生物が水
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