京都の伝統行事・五山送り火の「大文字」に、津波で流失した岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」のマツの木切れを使う準備が進められていたが、放射能汚染を懸念する市民の批判が出たため中止になった。 マツには陸前高田市で被災に遭い犠牲になった家族や友人の名前、復興へのメッセージが書かれ、400本近く集まっていた。京都市や大文字保存会などが念のため検査をしてみたが、放射能セシウムは測定されなかった。 「生まれ変わったらまたあなたと再会したい」 2011年8月16日に行われる「大文字」に被災者の願いが書かれた松の木切れを運ぶーー。この計画は、大分市の芸術家が2011年6月に発案。大文字保存会(京都市左京区)に打診して実施が決まった。芸術家は10日間ほど陸前高田に滞在し、松の木切れを集めて住民に願い事などを書いてもらうことにした。その数は400本近くになり、「隆男さん、ケイコさん、安らかにお眠りください