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ブックマーク / a-gemini.cocolog-nifty.com (12)

  • Liber Studiorum: 福岡伸一と今西錦司(1)

    福岡伸一がダーウィニズムに対して反感を抱いていることは、これまでの記事で明らかだと思うのだが、福岡が直接心情吐露している文章を見てみよう。 「ソトコト」2005.12月号から。 ライアル・ワトソンの「音楽の進化論的な起源は、求愛行動のコミュニケーションツールだ」という主張を引いた上での福岡の反応。確かにそういう側面もあるかもしれない。しかし、現在の私たちに所与されている生物学的特徴と形質の全部が全部、進化論的なゲーム戦略の結果もたらされたものとだけ考えてよいだろうか。私は最近、特にこのような考え方に徒労感を覚える。なぜならばすべてを進化論的に解釈する考え方は端的に言って間違っているだけでなく、自然界のありようを極端に図式化し、またその豊かさを捨象してしまうからである。進化論的な淘汰が、生物の持つありとあらゆる反応にもれなく作用しているとすれば、世界はこれほどまで多様性に満ちていることはない

  • 「動的平衡」拡大例 各種つめ合わせ: liber studiorum

    八代氏も「脳神話」にしろ「動的平衡」にしろ(クオリア、という言葉もあったが)、非常に定義や根拠が不明瞭な、どうとでも解釈できる存在である、ということははっきりと示しておかなければならない。福岡氏のいうように、さまざまな生物現象が「動的平衡」で説明できるとすれば、それはその言葉が何も説明していない空洞であるからだ。と書いてますが、福岡伸一ハカセの「動的平衡」の拡大運用ぶりには目に余るものがあります。 サッカー日本代表チームを「動的平衡」で説明してたのが、記憶に新しいところですね。 福岡ハカセの公式ブログにも「動的平衡」と印が押されて(?)ありますな。福岡ハカセのささやかな言葉そこで、3年にわたる「福岡伸一ウォッチング」の成果として、私が採集した「動的平衡」拡大例を一挙に公開しちゃいましょう。 結構笑えますよ。 花粉症も「動的平衡」の問題。 まあ、これくらいは、まだかわいいもの。 機械論的に

    Mochimasa
    Mochimasa 2010/10/11
    謎のソマチッド臭
  • Liber Studiorum: 池澤夏樹の欺瞞 -ドーキンスを擁護する-

    「週刊文春」2月14日号の、池澤夏樹「私の読書日記」より。最近になってドーキンスの『神は妄想である』(垂水雄二訳 早川書房)が刊行された。彼は神の不在を主張し、宗教の迷妄を攻撃し、科学の優位を宣言する。以前よりも過激で、どこか反宗教十字軍のようなところがある。最近のキリスト教とイスラム教の対立が影響したのか。 (略)  ぼくは信仰を持たず科学の思考法を信頼する者であるけれど、ドーキンスほど徹底的な宗教排除には賛成できない。それでは『カラマーゾフの兄弟』が読めなくなってしまう。宗教と科学はヒトの誕生以来ずっと培われてきた根源的な文化だ。その一方を無かったことにしてはいけないだろう。    はっきり言おう、上の池澤の文章は不正確な上に愚劣である。   上の文章を読むと、ドーキンスは、科学を振りかざして宗教を撲滅しようとする狂信的な人間であるかのような印象を受けるだろう。何しろ「過激」という言葉

  • 竹内薫について・血液型性格判断編: liber studiorum

  • そもそも科学って好きにならなきゃならないものなのだろうか?: liber studiorum

    いちいちからんで申し訳ないんだけどさ。hiroyukikojimaの日記 なぜならば、凡庸な科学者が著作や言説においてえてしてそういう「構築的」たろうとする精神が、かえって一般市民に科学を忌避させ、その科学アレルギーを悪化させる元凶となっていることに、彼女が気づいているからなのだと思う。科学者とかそれっぽい立場を自称する人の多くは「説教」が大好きで、自分の専門をかさにきて、市民を叱りまくる。ちょっとした間違いや誤用でも容赦しない。でも、これは何か間違った「特権意識的失語症」であるように思えて仕方ない。全く理解できない。 「特権意識的失語症」? この方は、専門家が「ちょっとした間違いや誤用」を指摘するのは、全て「特権意識」から来るものだと考えているのだろうか? この方は、「「構築的」たろうとする精神」自体に意味がある、という風には考えないんだろうか? 意味があるとしても「一般市民に科学を忌避

    Mochimasa
    Mochimasa 2010/05/06
    科学は無理に好きになる必要はないか。その発想はなかったが、これは正しそうだ。
  • 『科学との正しい付き合い方  疑うことからはじめよう』・補足: liber studiorum

    前の記事では簡単に書きすぎて不親切だったかもしれないので、いくつか補足をしておく。 「福岡伸一と池内了の名前が肯定的な文脈で出てきて萎えた」と書いたのだけど、同書で引用されている福岡伸一と池内了の発言に関してはとくに問題だとは感じていません。 私が「萎えた」のは、福岡伸一を「難解な科学を分かりやすく教えてくれる優秀な書き手」(立ち読みしただけなので、正確な表現ではありません)と持ち上げていたからですね。 しかし、まあ、いいですよ、福岡伸一に関しては。 福岡伸一を持ち上げているのは、内田氏だけじゃないですからねえ。 福岡伸一がダメだという認識が共有されているのは、ネットの一部だけですから。 それ以外のところでは、福岡伸一に対する批判って事実上存在しないも同然ですから。 みんな、こぞって大絶賛ですからね。 私は最近、他人に対する期待のレベルが著しく低くなっているので、もう、いいです。 福岡伸一

    Mochimasa
    Mochimasa 2010/05/02
    やっぱり血液型の話はアウトですよね。内田氏の見る目のなさは私も気になりました。
  • 池内了について: liber studiorum

    私がなぜ池内了に関して否定的にとらえているか分からない人も多いかもしれないけれど、とりあえず、以下での議論をお読みください。Chromeplated Ratついでに、池内氏が書いたもので「これはヒドイ」と思ったものをご紹介。 『書き下ろし科学最前線ノート41』から「ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか」と題した文章を以下に引用。 細かい突っ込みどころは色々あるけれども、一番ヒドイのは最後の方なので、お急ぎの方は「大進化の説明は無理」の部分のみお読みください。誤解されつづけるダーウィン  不幸なことに、ダーウィン(一ハ○九~ハニ)の進化論について、いまだに大きな誤解が存在しています。  ダーウィンがめざしたのは、地球上に生きるさまざまな種の生物は神が創造したものではなく、自力で変化してきたことを明らかにすることにあり、それが「自然選択」を通じておこなわれてきたと主張したのが『種の起源』(正

    Mochimasa
    Mochimasa 2010/05/02
    池内氏-内田氏-福岡氏-竹内薫氏 あたりはなんか繋がってるんですかね。いい加減ネットワークみたいな。
  • 『科学との正しい付き合い方  疑うことからはじめよう』: liber studiorum

    屋でパラパラ立ち読みしたが、福岡伸一と池内了の名前が肯定的な文脈で出てきて萎えた。 それから、竹内薫の『理系バカと文系バカ』っていうクソも肯定的に引用されてて……内田麻理香って人はほんとにセンス悪いね。 それ以外の部分の論調もまるで納得できるものじゃなかった。 そういうわけなので、買って読む気は毛頭ない。

    Mochimasa
    Mochimasa 2010/04/26
    なるほど。
  • 三中信宏に捧げる: liber studiorum

    http://cse.niaes.affrc.go.jp/minaka/diary.html 15 december 2009(火) ちなみに,現代新書で『系統樹思考の世界』や『分類思考の世界』を担当してくれたのは,売れまくった福岡伸一を担当した編集者氏でした.これまた幸運な出会いということ.新書にかぎらず「」としてかたちを成すためには編集者の貢献度はとても大きいと思います.まずはいい編集者を確保すべし. ホウ……。 三中先生は、福岡伸一のヤバさにまだ気がついておられないようですな。 では、私が教えてさし上げましょう。 「ソトコト」2009年1月号より。  生命とは何か。生命の定義は長らく、そして今現在も、「自己複製するもの」とされている。リチャード・ドーキンスは宣言した。生命の唯一無二の目的は、子孫を残すことである。そして自己複製の単位はとりもなおさず遺伝子そのものである。遺伝子は徹

    Mochimasa
    Mochimasa 2009/12/29
     こういう"なんちゃって科学"を語る人がテレビでもてはやされるのは困ったこと。もっとガチ科学者に発言の機会を与えてほしい。
  • 進化論に関するいくつかの誤解(あるいはデマ)について (1): liber studiorum

    「クライメートゲート:あなたは何を信じる事を選ぶのか?」より。 物理学者のPhilという人の発言。似たケースとして思い浮かぶのは進化論のことだ。古生物学者の間での多くのメールが公開され、彼らが創造説の科学論文をもみ消そうと陰謀をめぐらせていたことが明らかになったと想像してみてほしい。そして進化論を否定する論文を学術誌に載せることを拒否していたのだ。その古生物学者達はデータを捏造し、説明のつかない化石データを隠したり改ざんしたりし、さらにはっきりしないデータセットが進化論の主流学説にうまくきれいにマッチするように彼らの発見を常習的に改ざんしていたと。このことから、あなたは進化論を疑うだろうか?そうすべきだろうか? 私は上に述べたような行為が許容できるものかどうかを問うているのではない(私の意見では、一部はでき、他の一部はできない*1)。私が問うているのは、一部の科学者がこういった事をしていた

    Mochimasa
    Mochimasa 2009/12/20
     メンデルとダーウィンの時系列が逆。
  • 『脳とサムシンググレート』: liber studiorum

    Just Information。 徳間書店の5次元文庫マージナルから、こんなが。脳とサムシンググレート 養老 孟司, 茂木 健一郎, 村上 和雄, 竹内 薫:「脳+心+遺伝子VS.サムシンググレート―ミレニアムサイエンス 人間とは何か」の文庫化ですね。 もう、屋に出てました。

  • Liber Studiorum: 福岡伸一 vs. ダーウィニズム(2)

    福岡のダーウィニズムに対する攻撃はさらに続く。 さらにいえば、たとえば視覚が進化の過程でどのように生まれたかを考えてみると、ダーウィニズムの最大の問題点が浮かび上がります。眼は、光を集めるためのレンズ(水晶体)、像を映すための網膜、その背後にあるたくさんの神経線維が脳細胞につながって……という風にさまざまな部位が組み合わさってできている。何億年もかけて試行錯誤して、少しずつ改良していけば、そういう複雑な機能もできるというのがダーウィンやその後継者であるドーキンスの考え方です。彼には『ブラインド・ウォッチメイカー』という著作があるんですが、眼の見えない時計職人でも、非常に長い時間をかけて部品をいじっていれば、いつかは時計を組み立てることができる、それと同じだというわけです。ところが視覚というのは、さきほど言った部位が一斉に揃わないと成り立たない。水晶体だけが改良されてもダメだし、網膜だけが改

    Mochimasa
    Mochimasa 2008/07/26
    こんな男がドーキンスを訳しているなんて
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