あちこちで評されているようなので、ごく簡単に。なお、前エントリで述べたような事情で、このひと月ぐらいの間に出た書評については押えていないので、指摘済みの点もあるかもしれませんがご容赦ください。 さて、最初に言っておくと、内田氏の問題意識については評価する。というか、大事なポイントだと思う。身の回りの科学技術(この用語については後述)に目を向けよう、とか、科学技術と社会の二項対立的把握は良くないのではないか、とか。血液型性格判断への甘さなどは各所で指摘済みなので措いておこう。 その上で、読んでて思ったこと。 最大の疑問点は、「それだけの問題意識を持ってて、出てくるのがこれ?」というものだ。率直に言って、科学コミュニケーション研究業界のレベルってこの程度のもんなのか、と思ってしまった(実際のところどうなのかわからないけど)。端的に言えば、「身の回りの科学コミュニケーション」にもっと目を向けるべ