菅直人首相が13日、記者会見し、原発への依存度を今後、計画的、段階的に下げていき、将来的には原発がなくてもやっていける社会の実現を目指すと表明した。国のエネルギー政策を抜本的に見直す「脱原発」表明である。 原発への依存を減らしていくこと、そして現実的にもそうした方向にならざるを得ないことは、私たちもこれまで何度も指摘してきたところだ。その考え方については基本的に支持し、評価したい。 しかし、首相のこの日の会見ではあまりに具体性が乏しい。将来とは一体、いつごろを考えているのか。代替エネルギーをどうやって促進していくのか。何より、菅首相が「私自身の考えを明確にしたい」と前置きしたように、これは内閣、あるいは民主党も含めた政権としての方針なのか、はなはだ心もとない。 いずれ遠くない時期に退陣するであろう首相だ。まず、政府・与党としての考えをまとめる作業を急いでもらいたい。 菅内閣では九州電力玄海