民主党というのはもともと良くいえば百家争鳴(悪くいえばバラバラ)の気風を持つ政党で、単純な右左で論じてはならない。よく、「前原一派=党内右派」という誤解があるが、前原誠司自身、外交・安全保障面ではタカ派だが、それ以外にはリベラルな面も多く、党内では中間派だ。枝野幸男は「前原・枝野グループ」などとされるが、実は菅直人とも近い。そもそも、右左論でいっても、菅直人は前原らのすぐ左くらいに位置し、むしろ両者の立ち位置は近い。それなのに菅と前原はあまりウマが合わない。よくある「凌雲会=民主党内右派」という理解はまちがいであり、たとえば香川の小川淳也衆院議員はたいへんリベラルな政治家である。民主党で一番右寄りなのは旧民社党の連中であり、次いで旧自民党および旧自由党の面々だろう。小沢一郎のかつての家来は右派が多く、小沢の元秘書で、小沢への刺客として自民党から立候補が予定され、かつ今回の西松事件を東京地検