→紀伊國屋書店で購入 【新自由主義は終わるのか?】 「貧乏、恐慌、危機。そんなタイトルのついた本しか売れない」。 出版に携わるすべての友人たちが、そう嘆く。その通りだろう。事実、出版産業の最末端で日銭を稼ぐ私の仕事も壊滅状態である。1月から驚くほど激減した。バブル崩壊直後をはるかに凌いでいる。恐ろしいのはいつまで続くか見当もつかないことだ。生活資金は日一日と危険水域に近づいている。今や出版は広告の下僕である。すべては紙からネットへ、モバイルへと流れているが、実はそこも危ない。広告費全体が急激に縮小しているからだ。そのうえ人はもうネットに飽きはじめた。業界人たちは当然知っている。だから言わない。尻についた火が熱い。 広告は「空気」を作って売る。その意味で金融に極めて近い。いや、逆だろう。金融は「純粋広告」なのである。広告は物に取り憑いた「亡霊」である。商品を飾り、商品の幻影を作り出す。ところ
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