タグ

ブックマーク / book.asahi.com (3)

  • 【レビュー・書評】災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか [著]レベッカ・ソルニット - 書評 - BOOK:asahi.com(朝日新聞社)

    災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上がるのか [著]レベッカ・ソルニット[評者]柄谷行人(評論家)[掲載]2011年2月6日著者:レベッカ ソルニット  出版社:亜紀書房 価格:¥ 2,625 ■相互扶助の出現、無法状態でなく 大災害が起きると、秩序の不在によって暴動、略奪、レイプなどが生じるという見方が一般にある。しかし、実際には、災害のあと、被害者の間にすぐに相互扶助的な共同体が形成される。著者はその例を、サンフランシスコ大地震(1906年)をはじめとする幾つかの災害ケースに見いだしている。これは主観的な印象ではない。災害学者チャールズ・フリッツが立証したことであり、専門家の間では承認されている。にもかかわらず、国家の災害対策やメディアの関係者はこれを無視する。各種のパニック映画は今も、災害が恐るべき無法状態を生み出すという通念をくりかえし強化している。 むしろこのような通

    Moroduub
    Moroduub 2011/03/18
    評者:柄谷行人
  • asahi.com(朝日新聞社):ベーシック・インカム入門―無条件給付の基本所得を考える [著]山森亮 - 書評 - BOOK

    ベーシック・インカム入門―無条件給付の基所得を考える [著]山森亮[掲載]2009年4月26日[評者]広井良典(千葉大学教授・公共政策)■夢物語でない無条件の所得給付 「ベーシック・インカム」とは、一定の基礎的所得をすべての人に無条件で給付する制度のことである。そのように記すと半ば夢物語のようにも響くが、日でも近年、給付型税額控除、つまり収入が一定以下の人には(税の徴収ではなく)“税の給付”がなされるという仕組みが議論されるなど、具体的な現実性が高まっている。 書はそうしたベーシック・インカムについて、その構想が市場経済の成立と同時期に生まれた起源に遡(さかのぼ)りながら、各国での様々な展開を丹念に追いつつ、基となる論点を包括的にまとめたものである。取り上げられるテーマは「働くこと」の意味、福祉国家、家事労働とジェンダー、エコロジーやグローバル化との関係など多岐にわたる。加えて著者

  • asahi.com(朝日新聞社):堤未果『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』 雨宮処凛(下) - たいせつな本 - BOOK

    堤未果『報道が教えてくれないアメリカ弱者革命』 雨宮処凛(下)[掲載]2009年2月22日■米軍への勧誘にみる 貧困戦争の親和性 1月に誕生したオバマ政権は、「テロとの戦い」の主戦場をアフガニスタンと位置付け、米軍を増派する方針だという。テロとの戦い。書は、03年のイラク戦争に「動員」された貧困層の若者たちを中心としたルポルタージュだ。 02年にアメリカで成立した「落ちこぼれゼロ法」には、「すべての高校は、生徒の親から特別な申請書が提出されないかぎり、軍のリクルーターに生徒の個人情報を渡さなければならない」とある。拒否した場合は、政府からの助成金がカットされる。生徒の携帯番号まで入手した軍は、より貧しく、未来のない若者をピンポイントで勧誘する。「一生時給5ドルのピザ屋の店員でいいのか?」と囁(ささや)きかけ、入隊すれば大学費用を軍が出すので貧困から脱出できる、軍の医療保険が家族にまで適

  • 1