渡辺喜美元行政改革担当相率いる「みんなの党」が、来年の参院選に向けた候補者発掘作戦を展開している。狙いは総選挙で落選した自民党の“落ち武者”。一本釣りで、野党転落の自民党に愛想を尽かし、先行きに不安感を抱く議員心理をくすぐっているのだ。ただ、民主党連立政権には参加できず、埋没懸念は消えない。果たして「救命ボート」(渡辺氏)に何人の自民党落選組が乗り移るか。 「『どうだ、自民党は?』という具合に声をかけている。電話に出れば脈あり。出ないケースもあるが、当たりはいい」 自民落選議員に狙いをつけて入党を呼びかけている渡辺氏はこう手応えを話す。 みんなの党は、先の総選挙では14人の候補を擁立。自民、民主両党に埋没するうえ、知名度不足も課題とされていたが、ふたを開けてみれば、政党要件を満たす5議席を獲得。比例は全国300万票に達し、社民党と肩を並べる勢いもみせつけた。 渡辺氏らは、この追い風