東京電力が14日からの実施を決めた計画停電は、枝野幸男官房長官が当初想定した「若干の混乱」にとどまらず、早朝から鉄道の運休など大混乱を招いた。枝野氏は「国民に大変な不便をかけている」と低姿勢に転じたが、一方で対応が二転三転した東電側に混乱の要因を押しつける発言も目立つ。これには野党だけでなく、与党からも危機管理対応の拙さを嘆く声が漏れている。 「多くの国民に迷惑をかけるが、緊急避難的な対応をしている」 14日午前9時半、首相官邸で開かれた緊急対策本部会合で菅直人首相は、計画停電について国民の理解を求めた。 枝野氏も停電開始前の14日午前5時すぎ、緊急記者会見し「初日午前中は徹底して節電をお願いする。不要不急の外出を控えるなど国民の最大限の協力が不可欠だ」と呼びかけた。 ところが、さらに迷走は続く。停電開始時刻前の同日午前6時過ぎに、東電側が予定時刻には停電を行わないと発表したのだ。混乱の末