▼ 幻のロシア宇宙計画ドキュメンタリー 非英語圏SF映画シリーズ、今日はちょっと趣向を変えて、ドキュメンタリー映画を紹介しよう。1930年代のソビエト連邦で極秘裏に進められていた幻の宇宙開発計画を描いた映画である。タイトルは"Первые на луне"(First on the Moon)。2005年に作られた作品で、第62回ヴェネツィア国際映画祭ホライゾン部門ドキュメンタリー賞を受賞している。 このドキュメンタリーで明らかにされるのは、ソビエト連邦では1930年代にすでに宇宙開発計画が進められており、しかも人間を月に送り込んでいたという驚くべき事実! にわかには信じがたいことだが、映画は当時のドキュメンタリーフィルムや生存者のインタビューを用いて、これまで秘密にされてきた幻の宇宙開発計画の全容を明らかにしていくのである。 映画はまず、古代中国に始まるロケットの歴史から語り起こされる。