「殺戮者は二度わらう 放たれし業、跳梁跋扈の9事件」を読んだきっかけは興味本位からだった。ここに載る殺人事件のいくつかは、「wikipedia」で、未成年犯罪に関してはネット黎明期に一部で有名だった「葵龍雄のクソガキどもを糾弾するホームページ」で概要くらいは知っていた。 読み終えて、改めてこれらが事実なことににゾッとし、言いようのない怒りに震えた。 神戸の事件、立ち去り警官は渦巻く怨嗟を目撃していた 神戸大学院生リンチ殺人事件 平成14年3月、神戸市で一人の大学院生が暴力団員らによって殺害された。この事件は警察の初動捜査の杜撰(ずさん)さから世間の非難を浴びることになる。 「もう連れていかれよるで。はよ来たらないかん。時間がかかりすぎやわ、車に乗せられよる」 県警通信指令課の記録には事件を目撃した女性からの110番通報が入っていた。 神戸西署は現場から6キロ離れた井吹台交番の警察官4名を現