カナディアン航空、中編ではCPエアー→カナダ太平洋航空→カナディアン航空への変遷と規制緩和後のカナダの航空業界を紹介しました。 前編でも触れましたが、規制緩和以前のカナダの航空会社は運航会社ごとに営業範囲が決められていましたが、何もこれはカナダに限った話ではなく、日本でも「45・47体制」でJALは国際線と国内幹線、ANAは国内線全般、TDAは国内ローカル線と営業範囲が定められていました。 しかし、それ以上に厳しい規制をかけていたのが世界最大の航空大国・アメリカ。1978年の航空規制緩和以前は国際線と国内線の運航会社は厳格に分けられ、国内線運航会社の中でも厳格なヒエラルキーが存在していました。 ①国際線 国際線に関しては全世界への運航権を与えられたのはパンアメリカン航空ただ一社でした。戦後すぐの頃は国際線独占を目論み、パンナムの後ろ盾を受けて上院議員にまで上り詰めたオーウェン・ブリュスター