燃えるリプ欄、ざわつくトレンド、闇鍋を煮詰めたタイムライン……。「いいね!」じゃなくて「どうでもいいね!」こそが、窒息寸前社会を救う? サブカルチャーを追い続けてきたジャーナリストによるネット時評。 「うわあ、嫌な感じ……」というのが、偽らざる第一印象だった。 「音声版Twitter」との触れ込みで1月下旬から急激に拡散されたアプリ「Clubhouse」。何が嫌らしいかって、まず招待を受けなければ使うことができない。しかも、その招待枠が当初は1人2枠のみに限定されていたのだ。人気は過熱し、一時は招待枠がメルカリで1万円で売買された。 裏原系のTシャツかよ! と思わずツッコんでしまった。 いまは昔、1990年代のことじゃった。裏原宿のファッションブランドに若者たちは長蛇の列をつくり、1枚1万円以上するTシャツを必死に買い求めたのじゃ……。これ、歴史のテストに出るので覚えておいてくださいね。