イタイイタイ病の原因は鉱毒と訴え続けた医師。「血液の最後の一滴を燃え尽くしてでも」。語り続けた真実。 第7回FNSドキュメンタリー大賞受賞作品 日本の四大公害病の一つ、イタイイタイ病。患者が「痛い、痛い」と泣き叫ぶことから、そう名付けられたという。かつてこのイタイイタイ病を巡って真実を潰そうとする陰謀が企てられていた。 フジテレビ系列28局が1992年から続けてきた「FNSドキュメンタリー大賞」が、今年で第30回を迎えた。FNS28局がそれぞれの視点で切り取った日本の断面を各局がドキュメンタリー形式で発表。 今回は第7回(1998年)に大賞を受賞した富山テレビの「30年目のグレーゾーン 環境汚染とこの国のかたち」を掲載する。 10年以上にも及ぶ取材は、国内だけではなく海外でも行われた。国内外の学者の動きを軸に、世界の常識とは大きくかけ離れた日本という奇妙な形が浮かび上がる。前編では、イタイ