北里大学獣医学部付属の小動物診療センター(青森県十和田市東二十三番町)は、犬や猫のがんを診断するPET(陽電子放射断層撮影)検査装置を、国内で初めて導入した。 人間と同様、早期発見が治療に有効なため、家族の一員としてかわいがる飼い主にとっては朗報だ。 PET検査は、人間のがんや認知症の診断などにも使われる高度医療。今年2月、獣医療法の施行規則が一部改正され、それまで検査を受けることのできなかった犬や猫も可能になった。同大は規則改正に合わせて導入の準備を進め、3月から検査を始めた。 検査は、がん細胞に取り込まれやすい「放射性医薬品」を注射し、この薬が発する微量の放射線を特殊な装置で撮影する。複数の方向から撮影することで、がん細胞の位置や大きさを判別することができ、さらに、活発に動いているがん細胞ほど薬を多く取り込むため、放射線の強さで、がんの進行度も判定できる。 注射以外は犬や猫に負担がない