後志管内積丹町の積丹岳(1255メートル)で今年1月に遭難した札幌市豊平区の会社員藤原隆一さん=当時(38)=が死亡したのは、道警の山岳遭難救助隊が適切な救助を行わなかったためだとして、藤原さんの両親が11日、道に慰謝料など計約8630万円を求める国家賠償請求訴訟を札幌地裁に起こす。 訴えによると、道警の救助隊は積丹岳で藤原さんを救助する際に、藤原さんを乗せたそりを木の枝にロープで結んだが、そりが滑落した。藤原さんを放置すれば死に至ることを予見できた上、雪の上にそりの跡があり、捜索が十分可能であったにもかかわらず、捜索を打ち切って下山したことが、「救助するための適切な行為をすべき義務を怠った過失」にあたるとしている。 北広島市在住の両親は「山岳救助隊の装備・知識・経験の不足を反省してもらい、同じことを繰り返さないよう警鐘を鳴らしたい」と話している。 道内記事一覧 11日 漁船の作業灯と