日本赤十字社は、献血された血液を廃棄する際の基準に使われている肝機能の値「ALT(GPT)」を大幅に緩和することを決めた。現在は採血後に廃棄されている年間約10万人分の血液(献血全体の約2%)が早ければ4月から使えるようになる。24日の厚生労働省の専門家委員会で了承された。 献血者数は1994年の662万人から2013年は516万人へと減少傾向にあり、日赤では「きわめて有効な対策となり、献血者の善意にもこたえることになる」としている。 ALTは主として肝臓で働く酵素の一種で、脂肪肝などの肝機能障害があると数値が上昇する。日赤によると、現在は血清1リットル当たり61IU(国際単位)以上になるとC型肝炎などのウイルス感染が疑われるとして廃棄されている。一方、現在は肝炎ウイルスの感染自体を検査できるようになり、欧米のほとんどの国では基準から外されている。 日赤は感染症に感染していなければALTが