2月20日は「アレルギーの日」。アレルギーといえば、花粉症や食物アレルギーを想像する人が多いが、かつて深刻なアレルギー疾患といえば、「ぜんそく」だった。発作を起こした患者は猛烈に苦しみ、最悪な場合、死にも至る病だからだ。現在、薬物治療が進化し、多くのぜんそくはコントロールが可能な病気となった。ところが、医師の中には、きちんとした診断ができず、「重度なぜんそく」については95%が誤診とされている。その実態について、アレルギー治療に強い医療機関として全国的に知られる相模原病院アレルギー科の谷口正実医師に聞いた。(医療ジャーナリスト 木原洋美) ● 副作用による骨粗しょう症で 亡くなる人は少なくない (可哀そうに、まだ若いのに、こんなになるまで…) 谷口正実医師(アレルギー科、呼吸器内科)は眉をひそめた。 「重症のぜんそく」で、地方病院から国立病院機構 相模原病院に紹介されてきたその女性