食、医療など“健康”にまつわる情報は日々更新され、あふれています。この連載では、現在米国ボストン在住の大西睦子氏が、ハーバード大学における食事や遺伝子と病気に関する基礎研究の経験、論文や米国での状況などを交えながら、健康や医療に関するさまざまな疑問や話題を、グローバルな視点で解説していきます。 2015年3月、世界保健機関(WHO)が肥満や虫歯の予防のため、砂糖などの糖類を、1日の摂取カロリーの5%未満、つまり平均的な成人で25g(ティースプーン6杯分)に抑えるべきだという新指針を発表し話題を集めました。これに背中を押されてか、各国で「砂糖税」への関心が高まっています。さっそく見ていきましょう。 肥満対策の1つとして議論される砂糖税 今回は、砂糖税に関するお話です。 日本では、1901(明治34)年に、砂糖は贅沢品とされ、砂糖消費税が課されていました。その後、1989(平成1)年に消費税導