★★★☆☆ 売れない作家の青年とちょっぴりワガママな美少女。擬似親子関係にある二人の穏やかな日常。この漫画の師匠、源流天一郎、御先祖様万々歳はおそらく榛野なな恵『Papa told me』であろうと思います。しかしここには『Papa told me』の主義主張、「マイノリティ賛歌」や「世間様の同調圧力にドロップキック」といった要素は全く見当たりません。代わりにあるのは「美少女と優雅に暮らしTai!」という強烈な欲望です。「優雅」に暮らすためには少女だけでなく、作者の分身にして読者の投影対象である青年も美しくあらねばなりません。そのため主人公はインテリのイケメンにして格闘技(合気道の・ようなもの)に練達した完璧超人として設定されています。また二人が暮らす街は現代の日本ですが、我々が普段目にする吉野家、ナイタイ、ハマショーが歌う「さびれた映画館とバーが5、6軒」といったショッパい光景は綺麗さっ
![『BLOOD ALONE』 高野真之 - 空気吸うだけ](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/207e2b70b1bb3b33e952b4cbad308bb8fb88e05c/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F41Cf9P0iL-L._SL160_.jpg)