毎月3人の旬な有名人ゲストがこだわりのある一冊を選んで紹介する、ダ・ヴィンチ本誌の巻頭人気連載『あの人と本の話』。今回登場してくれたのは、引退後の初の著書『天才棋士 加藤一二三 挑み続ける人生』を上梓した“ひふみん”こと加藤一二三さん。愛読書『福翁自伝』の面白さとは? 加藤一二三 かとう・ひふみ●1940年、福岡県生まれ。将棋棋士。九段。第40期名人。元祖天才中学生棋士。「神武以来の天才」と呼ばれ、居飛車の本格派として妥協のない棋風に特徴がある。2017年6月に現役を引退。愛称である「ひふみん」が新語・流行語大賞2017にノミネートされた。『アウト×デラックス』にレギュラー出演中。 敬愛する福沢諭吉の自叙伝『福翁自伝』の中で、とくに好きなのは教育論だという。 「学校の勉強は10歳くらいからしっかりやればいい。それまでは体力作りをしなさいと、諭吉先生は書いています。いまの時代にはそぐわないか
茂木健一郎さんに、脳科学の観点から最新の子育て論を伺うミニ連載。最終回はデジタルネーティブの子どもたちに焦点を当て、お話を伺います。今やデジタルの世界については、子どもたちのほうが親よりはるか先を行っている時代です。親がそれを認識していないと、誤った対応で子どもの地頭の伸びしろを小さくしてしまう可能性があると茂木さんは言います。デジタル時代の親はどうあるべきなのか、お聞きしてみましょう。 一つのことに秀でた“おたく”がビッグチャンスをつかむ時代 こんにちは。脳科学者の茂木健一郎です。 ここ10年の間で、ゲームおたくやコンピューターおたくの地位がかなり変わってきています。 Facebookの創業者でCEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、ハーバード大学在籍中の2004年に数人の友人と共にFacebookの前身を立ち上げました。 当時は、どちらかというとビジネス志向の人の地位が高く、専門分野に詳し
脳科学者の茂木健一郎さんに、科学的な事実に基づいた最新の子育て論を伺うミニ連載。今回は、子どもを取り巻く人間関係と地頭の良さについてお話を聞きました。人間関係と地頭? この二つがどのように結びつくのか、ピンとこないかもしれませんね。しかし、子どもの将来にとって人間関係を広く持つことはとても重要で、そのためには地頭を伸ばすことが必要だと茂木さんは言います。さらには、天才が生まれる背景には、人との出会いが大きく影響しているのだそう! となると、子どもの人生を左右しかねない人間関係、どのように培ってあげればよいのでしょうか。早速詳しくお聞きしてみましょう。 地頭がいい子は他者の心が分かる こんにちは。脳科学者の茂木健一郎です。今回は少し目先を変えてお話ししたいと思います。 地頭が良いということには、他者の心が分かるということも含まれます。仲間が多い子は間違いなく地頭が良いですね。 他者の心が分か
文章に形容詞を多用すると、読者の理解を得にくくなります。なぜなら、形容詞は直感的で主観的な言葉だからです。それは、人間が何かに触れ、それを言葉にするとき、形容詞が反射的に出てくることからもわかるでしょう。 女子高生がアパレルショップに入り、まず口にするのは「かわいい」です。おなかをすかせた男子大学生がメガ盛りの丼をまえに、感動とともにつぶやく言葉は「やべえ」です。道を聞いてきた外国人に流ちょうな英語で返す友人を見たときに出てくる言葉は「すごい」でしょう。このように、私たちの反応は形容詞でできていると言ってもいいくらいです。 形容詞は説明に不向きな品詞 ところが、形容詞は、聞き手が目の前にいる場合はよいのですが、自分が考えていることや目にした情景を、文章で目に浮かぶように説明をするのには不向きな品詞です。その原因は、次に挙げる「形容詞の3つの発想」にあります。 1. 大ざっぱな発想 (例)・
勝負の世界で62年10か月も現役生活を続けられた極意とは 人生100年時代。当たり前のようにそんなフレーズが飛び交っている。「なんという時代だ」、と感じる人もいれば、「より人生を謳歌できて最高だ」と心躍らせる人もいるだろう。将棋界のリビングレジェンド・加藤一二三氏は間違いなく後者のはずだ。2017年6月20日の対局を最後に現役引退した天才棋士・加藤九段。その棋士生活はなんと62年10か月にも及んだ。引退後初の著書『天才棋士加藤一二三 挑み続ける人生』(日本実業出版社)の出版記念講演では、その挑み続ける極意の一端を、独特のひふみん節全開で明かした。 天真爛漫キャラと天才の原点 黙っていれば棋界の重鎮の貫録。だが、ひとたび口を開けば、一転、その風貌がゆるキャラのようにチャーミングにみえてくる。絶妙のテンポとリズムの独特の話術には、誰もが引き込まれる。まさに“ひふみん”という愛称がピッタリだ。そ
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『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(午堂登紀雄/日本実業出版社) 仲間や絆という言葉が苦手だ。人は誰かに支えられなければ生きられないのは、もちろん身にしみて分かっているつもりではある。しかし、SNSが発達している影響もあってか、常に“誰かと繋がっていなければならない”という空気から逃げたくなる衝動にも駆られてしまう。 おそらく逃げた先で味わうのは「孤独」だろう。近ごろは“ぼっち”というキーワードもあるが、一般的にみると、その種の言葉にはネガティブなイメージがつきまとう。しかし、誰もが繋がる時代だからこそ「孤独力」が試されるというのは、書籍『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(午堂登紀雄/日本実業出版社)である。 本書にある孤独というのは何も、誰かとの接触をいっさい遮断して、いっそ無人島で暮らせといった話ではない。誰かからの評価が気になったり、我慢して“空気を読む”ことが求めら
実は私は、家事がとても苦手だったのです。毎日、仕事と家事の両立に悩み、つらくて泣いたことも数知れず…。 そんな経験から、いつしか時間や体力がなくても家事がラクにできる、「知的家事」という方法を考えるようになりました。今ではこの方法を、メディアや書籍、講演などのさまざまな場所でお伝えしています。(「はじめに」より) こう明かすのは、“知的家事プロデューサー”として活躍している『忙しくても家をキレイにしておきたい! 「やらないこと」から決める 世界一シンプルな家事』(本間朝子著、日本実業出版社)の著者。 知的家事とは、ビジネスの考え方を応用してつくった手法だそうです。具体的には、生産性の高い工場の考え方や、仕事における業務改善の手法などを取り入れているというのです。なぜなら、家事も「作業」だから。効率的に行うためには、やるべきことを絞り込み、やらなくていいことは極力やらないという、ビジネスの考
2024-07-20 『ひらめき脳』虫明 元。人は、どんな時、どうして「ひらめく」のか。 スキルアップ ビジネス書書評感想 人は、どんな時、どうして「ひらめく」のか。 ということで、ひらめくために、どういったことが必要なのかということを、脳神経科学の教授である虫明元氏が書かれています。 ひらめき脳 作者:虫明 元 青灯社 Amazon ひらめき脳 [ 虫明元 ]価格: 1760 円楽天… #ひらめき #アイデア #発想 #脳 #ひらめき脳 #読書 #本 #感想 2024-07-13 『クリエイティブ・サイエンス ココロを動かす11の手法』松井正徳 スキルアップ ビジネス書書評感想 クリエイティブディレクターの松井正徳氏が、「クリエイティブ・サイエンス」と名づけた「人のココロを動かす」11の手法を説明されています。 これからコンテンツや広告の内容について考えたい方が読まれると、参考になること
「僕じゃなくて弟がやったんだよ」「私、知らなーい」。子どもが自分にとって都合の悪い状況をごまかすために嘘をついたら、あなたはどう反応しますか? “嘘つきは泥棒の始まり”ともいいますし、子どもの将来を案じたり、「私の育て方が悪かったのでは?」と気に病んだりするお母さんも多いことでしょう。でも、そんなに深刻にとらえる必要はないんです! 今回は、『今すぐやめさせたい 子どもを「ダメな大人」にする36の悪い習慣』の著者、田嶋英子さんから“子どもの嘘への対処法”についてアドバイスをいただきました。 1:まずは過剰反応しない 「これはお母さんだけでなく、お父さんにも多いのですが、子どもが嘘をついた、子どもに嘘をつかれたことに、ひどくショックを受けるかたがよくいます。 “子どもは純真で嘘なんかつくはずがない”と思い込んでおられるようなのですが、子どもは嘘をつくものです。家庭のなかで子どもは立場が弱いです
多くの人は、「孤独」や「ぼっち」という言葉にネガティブな印象を持っていると指摘するのは、『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(午堂登紀雄著、日本実業出版社)の著者。そのため孤独を避けようとし、ひとりでいるところを見られまい、知られまいと振る舞うというわけです。 しかし本当は、孤独がみじめなのではなく、「孤独はみじめだ」と思い込んでいる自分の固定観念に問題があるのだといいます。しかし、それでは我慢して周囲に合わせて生きることになるので、いずれ精神的につらくなるもの。そのため人間関係に疲弊し、行き詰まってしまう人が出てくるということ。 そんな時代環境だからこそ獲得したいのが「孤独力」です。 本書でいう孤独力とは他人との接触を避け、物理的な孤独の状態そのものを愛するような、自閉的な意味ではありません。 孤独力とは、社会の中で人と関わり合いながらも、つねに自分の意思を主軸に置いて、自己責任で
新社会人として成長するためには、上司や先輩から仕事を教わってスキルをいち早く身につけることが必要不可欠ですよね。仕事を教わるうえで大切なのが「きちんと質問ができる」かどうかということ。的はずれな聞き方をしてしまうと、上司や先輩もあなたの求めているフォローをすることができなくなってしまいます。そこで今回は、世界4大会計事務所の1つであるDeloitteで12年間コンサルティング業務に従事し、その後多くの企業の現場でコンサルティング活動を行ってきた安達 裕哉さんに、入社前に知っておきたい「きちんと質問ができる」新社会人になるためのポイントについてお伺いしました。 ▼こちらもチェック! 評価される社会人になるには? 入社前に知っておきたい、「学校」と「会社」での評価の違い 新社会人のみなさん、こんにちは。人事やビジネスパーソンに向けてコンサルティングを行っている安達裕哉です。今回はみなさんに、「
トラブルにあうと、「なぜ自分だけが……」「自分だって努力しているのに」といったネガティブな思考にとらわれがちです。しかし、米国公認会計士の午堂登紀雄氏は、経営者としての自身の経験から「内省によって自分の身に起こったことを意味づけすれば、トラブルも成長の糧にできる」と指摘します。会社と資産を失っても、午堂氏が「ラッキー」と思えた理由とは――。 ※以下は午堂登紀雄『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(日本実業出版社)の「『みんなでブレスト』をやめる」(152ページ)を再編集したものです。 経験を意味づけすることの重要性 内省で習慣化したい作業のひとつは、自分に起こったことの意味や理由を解釈して論理的に理解し、自分なりに納得することです。 逆に、結果や状況に意味を見出せなければ、「なんで自分だけ」「自分だって努力しているのに」といった不満や絶望感に襲われることになります。あるいは同じ失敗を
人生を楽しむにはどうすればいいのか。ひとつは他人に振り回されないことです。米国公認会計士の午堂登紀雄氏は、自身の経験から「孤独をおそれることなく、素の自分を堂々と出して生きられることが自己実現と幸福につながる」と指摘します。午堂氏は第2子の誕生にあわせてクルマを探した際、「中古の軽自動車」を選びました。その判断基準に、人生を楽しむヒントがあるといいます――。 ※以下は午堂登紀雄『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(日本実業出版社)の「『みんなでブレスト』をやめる」(152ページ)を再編集したものです。 自己実現とは自分らしく生きること 「自己実現」という言葉をよく耳にしますが、何もバリバリ活躍することだけを指すわけではありません。 自分の本心に従って生きていくこと、それが許される環境・世界をつくることもまた、自己実現のひとつです。 孤独をたのしめる人は本音ベースで生きています。ありの
SNSの普及で誰とでも気軽につながれる時代になりました。しかしその一方、ひとりで物事を深く考える時間が減っているのではないでしょうか。ヒット作『進撃の巨人』の作者である諫山創さんは「自分は非リア充」と公言し、孤独の中で創造力を育んだことがうかがえます。『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(日本実業出版社)の筆者である午堂登紀雄氏が、「孤独の力」について解説します――。 ※以下は午堂登紀雄『人生の「質」を上げる 孤独をたのしむ力』(日本実業出版社)の「『みんなでブレスト』をやめる」(152ページ)を再編集したものです。 孤独は想像力を飛躍的に発展させる インターネットの普及やメディアの多様化によって、こんなに情報量が増えたにもかかわらず、なぜクリエイティブなアウトプットができる人と、そうでない人がいるのでしょうか。 結局、情報や知識を得ること単体では価値を持たせることはできず、それをど
人事コンサルが教える! 就活で「コミュニケーション能力」が重視される理由 人事コンサルが教える! 就活で「コミュニケーション能力」が重視される理由 就活の面接などにおける選考基準のひとつとして、「コミュニケーション能力」が挙げられることは多いですよね。また、社会人としていざ企業で働く際にも「コミュニケーション能力」が重要だとOB・OGの社会人から言われたことがある人も多いでしょう。しかし、具体的にこの「コミュニケーション能力」がなにを意味するのか、人事や面接官が言う「コミュニケーション能力」の本質がよくわからない……という就活生も少なくないのではないでしょうか。今回は世界4大会計事務所の1つであるDeloitteで12年間コンサルティング業務に従事し、その後多くの企業の現場でコンサルティング活動を行ってきた安達 裕哉さんに、企業が就活生に求める「コミュニケーション能力」について詳しくお伺い
子育てにおいては、「“怒る”のではなく“叱る”ようにしましょう」とよくいわれますよね。“怒る”のはただ自分の怒りの感情をぶつけること。“叱る”のは子どものために教え諭すこと。この2つの違いについて「頭でわかっていても、つい怒っちゃう」というお母さんも多いことでしょう。「もういいかげんにして!」「何回同じこと言わせるの!?」そんなふうに子どもに向かって声を荒げては、「私ってダメな母親かも」などと自己嫌悪に陥っていませんか? 今回は、『今すぐやめさせたい 子どもを「ダメな大人」にする36の悪い習慣』の著者、田嶋英子さんから“子どもの叱り方”についてアドバイスをいただきました。 「怒る」と「叱る」は違う…でもお母さんは怒ってもいい!? ――田嶋さんは、プロコーチ/NLPマスタープラクティショナーとして、お母さんのためのコーチング活動をされているとのことですが、“怒る”と“叱る”に関する相談は多い
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