外は強い雨だった。コンビニに行くとずぶぬれになっちゃうから買い置きのカップ麺で済ませるよ、と私は言った。私も抽斗にカロリーメイト入ってるんでだいじょうぶです、と彼女は言った。彼がとても悲しそうな顔になったので私は彼に余っていたカップ麺をあげた。あざっすと彼は言い、私のぶんまでべりべりとパッケージを剥がして部屋の隅にあるポットに向かった。 彼らは私の後輩で、私たちは残業していた。難易度という点からは少しも大変ではなく、ただ量だけがやたらにあるというたぐいの作業だった。私たちは黙々とファイルを修整し、黙々とプリントアウトした。夜食で胃をなだめたら別のファイルを修整し、プリントアウトする。あと二時間くらいかなと私は思う。 あああああと声が聞こえて振り返ると、ポットに向かっていた後輩ががっくりと崩れ落ちていた。もうひとりの後輩である女の子(もちろんとうに成人しているけれど、私は彼女にはつい女の子と