4月20日のNY原油先物市場では、受け渡し期間が最も短い期近物である5月限が、マイナス価格を形成している。取引時間中の安値は1バレル=マイナス40.32ドルであり、終値でもマイナス37.63ドルとなっている。原油先物市場の歴史上、マイナス価格の実現は初めてのことである。 NY原油先物5月限5分足 (画像出所:CMEウェブサイト) 原油には価格が付いており、通常であれば買い手が売り手に対して代金を支払うことで、原油を確保することが可能になる。例えば、4月17日終値は18.25ドルだったが、これは「買い手が保有するドル」と「売り手が保有する原油」の交換レートが、1バレル=18.25ドルだったことを意味する。では、「マイナス原油価格」はどのような状態かと言えば、売り手が買い手に対してドルと原油を渡すことで、買い手に引き取ってもらう状況になる。マイナス37.63ドルであれば、原油1バレルについて3
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