横浜トリエンナーレが始まった。今回はアーティスティック・ディレクターに森村泰昌氏を迎え、横浜市は背水の陣を敷いた感がある。過日、ある雑誌の仕事でインタビューした際、氏は「作品」と「商品」ということをいっていた。 「作品」と「商品」とは、消費者のニーズに応えるべくつくられ、より多くの販売が狙われるのが「商品」、必ずしもニーズに応えるものではなく、量が多ければよいとするものではないのが「作品」ということだ。今回、横浜トリエンナーレをつくり込んでいくにあたって、森村氏は「『商品』ではなく『作品』にしたい」と語っていた。 「商品」と「作品」について、ちょっと対比的に考えてみよう。「商品」は川下志向、「作品」は川上志向である。「商品」は消費者ニーズが主体となるから、作り手の思惑より買い手の意向が重視される。それに対して「作品」のほうは、消費者の意向よりも作り手の意思が色濃くなる。「商品」はそのとき即

