熊本地震の発生から1カ月余り。今も1万人を超える被災者が避難所生活を余儀なくされている。地震による甚大な被害は何万人もの日常生活を奪い去った。筆者は21年前の阪神・淡路大震災を経験したが、テレビに映し出される被災地の様子を見ていると、寝食はもとより風呂やトイレなどの衛生面まで、”あたりまえだった生活”を奪われたことへのご苦労は当時を思い出し身につまされる。 それだけに1日も早く普通の生活を取り戻していただきたいと祈るばかりだが、同時に地震の怖さは揺れた時だけではないと学んだことも思いだす。繰り返す余震、長引く避難生活、仕事や学校、さらには住宅や事業の再建に伴うおカネの問題など、揺れは一瞬であっても地震がもたらす苦しみは一瞬でないことこそ恐怖だった。 それだけに被災後の生活再建への備えは自分の身を守るためにも大切だ。当たり前のことかもしれないが、私たちは本当に大丈夫なのだろうか。いざという時
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