「政治家の失言には、その人の本心が宿る」と言われるが、ここまで本心をさらけ出す政治家は、古今東西を見渡しても珍しい。 麻生首相は23日夜に都内で開かれた学生主催のイベント「ちょっと聞いていい会」で、学生から、結婚資金がないために晩婚化し、その結果として少子化につながっているのではとの質問に対し、「金がねえなら結婚しない方がいい。うかつにそんなことはしない方がいい」と発言した。 そもそも学生の質問は少子化問題の本質に迫る鋭い質問で、それに対する政府の政策を聞きたかったと思われるが、日本のリーダーから出てきた答えは、たんなるオッサンの人生訓と説教だった。この発言が出たとき、会場からは首相を嘲笑したともとれる笑いがわずかに広がった。 これまでも首相は、医者に対して「社会的常識がかなり欠落している人が多い」、高齢者には「元気な高齢者をいかに使うか。この人たちは皆さんと違い働くことしか才能がないと思