程度の差こそあれ、Wikipediaは私たちの生活の一部にすっかり溶け込んだ。分散型、フラットな組織、荒らし…様々な文脈で登場する、現在のウェブの象徴の1つ、Wikipediaの裏側を追った一冊。 Wikipedia万能論を唱える人、Wikipediaは永遠にレポートのリファレンスに使われるべきではないと考えている人、とにかくWikipediaが好きな人、言語学や哲学が好きな人。などなど様々な人に読んでもらいたい。 とにかく、本書で描かれているのはWikipediaが壮大な実験場であるということ。そして、成功のロールモデルを未だに模索しているということ。この2点だ。 「Wikiって哲学のフォーラムやシンポジュオンに似ているんじゃないか。てか利用できるんじゃね?」などと個人的に前々から思っていたところ、その予感は思わぬ形で的中していた。 Wikipediaのスタートアップ時の3人はもともと初