【ストックホルム】原子炉跡で見る「天から送られた手紙」 ──中谷宇吉郎写真展 野村志乃婦(コーディネーター、ドイツ語通訳・翻訳) 2017年04月15日号 2月17日、スウェーデンのストックホルムで中谷宇吉郎の写真展「Letters from Heaven(天から送られた手紙)」を見た。高谷史郎によるアーティスティック・ディレクションのもと、膨大な研究資料から選び出され、高解像度ジークレープリントとして蘇った雪の結晶と火花放電の写真35点が展示されていたのだ。2014年の札幌国際芸術祭に出品され、その後、中谷の出身地で雪の科学館がある石川県加賀市に寄贈され、中谷宇吉郎記念財団との共催によって展示が実現した。 北欧を巡る中谷宇吉郎の雪の結晶 昨年11月、東京で早すぎる初雪が降り、気象庁がスマホで撮影した雪の結晶を送るようTwitterで呼びかけた。その際「雪は天から送られた手紙」という言葉が