宮城医師会、医学部新設に反対 勤務医引き抜きを懸念 安倍晋三首相が東北への医学部新設を検討するよう下村博文文部科学相に指示したことに関連し、宮城県医師会は15日、新設に反対する要望書を安倍首相をはじめ関係国会議員に郵送したと発表した。 要望書は11日付。「医学部が新設されれば、教官として東北の基幹病院から多くの勤務医が引き抜かれ、東北の医療は間違いなく崩壊する」と反対姿勢を示した。 理由としてほかに(1)東日本大震災で被災した県沿岸部の医師数が震災前の状態に回復した(2)既に実施した医学部の定員増で医師不足は解消する(3)医師の粗製乱造に拍車を掛ける-の三つを挙げた。嘉数研二県医師会長は「医師が大都市に集中したり、特定の診療科で極端に不足したりする偏在の是正こそが優先すべき課題だ」と語った。 医学部の新設をめぐっては、安倍首相が4日、村井嘉浩宮城県知事の要望を受けて下村文科相に検討を