富山県魚津市は、米騒動発祥の地とされる旧十二銀行魚津支店倉庫(米倉)の国文化財の指定または登録を目指し、土地と建物を所有者の水産会社から取得する。2025年度取得に向け、28日開会の市議会本会議に上程した24年度一般会計予算案に事業費3780万円を計上した。 米倉は1918年に起こった米騒動発端の地で、現場に現存する米倉は全国唯一という。木造一部2階建ての建物は米倉、事務所、作業場、土蔵で構成され、延べ1188平方メートル。敷地面積は1455平方メートル。 建物は水産会社が現在も事務所や倉庫として使用している。市は近くの旧こばと児童センターの敷地、新たに取得する国有地との交換により取得する方針で、24年度事業費として児童センター解体、物件調査、国有地取得費用などを盛り込んだ。 市は歴史遺産としての恒久的な保存と併せ、活用策も検討していく。