検事失格 作者: 市川寛出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2012/02/25メディア: 単行本 クリック: 41回この商品を含むブログ (8件) を見る 話題になっているようなので、興味を感じて読んでみました。著者は司法修習45期で、41期の私とは近い上、新任明けで徳島地検勤務になったところも同じで、同じ時期に検察庁にいた共通性を感じるとともに、私自身の体験に照らしても、いろいろと考えさせられるものがありました。 特に感じたのは、 1 決裁の在り方やそれを通じて特に若手検事へ与える悪影響 2 取調べに対する歪んだ考え方の共有 3 中小規模地検における独自捜査やそれに関する捜査指揮の在り方 でした。 1については、検察庁における決裁制度の問題が古くから指摘され、「独任官庁」である検察官の存在と「同一体の原則」により組織として一体としての権限行使が求められる検察組織の在り方の矛盾が