東京大学と理化学研究所(理研)は、ヒトの「第一次視覚野」が意識内容の変化に応じないことが判明したと発表した。これは意識に関する定説を覆す結果で、「意識の脳内局在説」(意識が脳の一部の神経活動によって担われているとする仮説)を支持する結果であったことを報告した。研究は東大工学系研究科の渡辺正峰准教授と理化学研究所脳科学総合研究センターの程康ユニットリーダーらによるもので、成果は「Science」11月11日号に掲載された。 「意識はどのような形で、身体のどこに宿るか」という疑問に対し、人類は数千年にわたって哲学や近年の脳科学によって研究を重ねてきた。なお、近年は脳科学が発展してきたことによって、脳の神経活動自体が意識を担うとする一元論のもと、「脳のどこで、いかなる神経活動によって意識は実現されているのか」という問いへと論点は移ってきている。 中でも、今回の研究で扱われた「第一次視覚野は意識内
2015年11月11日にパシフィコ横浜「第17回図書館総合展」B&Bブースで行なわれた、『THE BOOK OF TREES―系統樹大全:知の世界を可視化するインフォグラフィックス』(マニュエル・リマ、ビー・エヌ・エヌ新社、2015年)の翻訳者・三中信宏さんと、紀伊國屋書店主催の「紀伊國屋じんぶん大賞2016 読者と選ぶ人文書ベスト30」において7位を受賞した『本を読むときに何が起きているのか ことばとビジュアルの間、目と頭の間』(ピーター・メンデルサンド、フィルムアート社、2015年)日本語版解説・山本貴光さんによるトークイベントの模様を、前・中・後編にわたってお送りいたします。 科学とデザインとの関係性、本とグラフィックスのあり方など、これからのメディア、編集を考える上で示唆に富む話題が繰り広げられる本対談、お楽しみください。 【以下からの続きです】 前編:「ネットワークを読み解くリテ
2015年11月11日にパシフィコ横浜「第17回図書館総合展」B&Bブースで行なわれた、『THE BOOK OF TREES―系統樹大全:知の世界を可視化するインフォグラフィックス』(マニュエル・リマ、ビー・エヌ・エヌ新社、2015年)の翻訳者・三中信宏さんと、紀伊國屋書店主催の「紀伊國屋じんぶん大賞2016 読者と選ぶ人文書ベスト30」において7位を受賞した『本を読むときに何が起きているのか ことばとビジュアルの間、目と頭の間』(ピーター・メンデルサンド、フィルムアート社、2015年)日本語版解説・山本貴光さんによるトークイベントの模様を、前・中・後編にわたってお送りいたします。 科学とデザインとの関係性、本とグラフィックスのあり方など、これからのメディア、編集を考える上で示唆に富む話題が繰り広げられる本対談、お楽しみください。 【以下からの続きです】 前編:「ネットワークを読み解くリテ
そもそも、色覚研究は、本当に広く深いテーマで、興味が尽きない。ぼくはお話をうかがいながら、古典的な学問としてニュートン(光学)からゲーテ(色彩学)までをひとまたぎした上で、ダーウィン(進化論)によって筋を通し、ティンバーゲンやローレンツ(動物行動学)の肩を借り、生理学や医学の知識も総合しつつ、21世紀の超最新型・分子生物学が肉付けをしていくような、広さ・深さを常に感じないではいられなかった。 河村さんは、いったいどういう経路で、このテーマにめぐりあったのか、それ自体、とても興味深い。 「僕はもともと進化に興味があって、遺伝子レベルで進化に切り込みたいという思いはありました。子どものときから、虫が好きだったり。何であんなに小さいやつがあんなにうまくできていて、うまいこと生きているんだろうというのを不思議に思っていたんです。それで、進化の研究をしたいなと。僕が大学生のころは遺伝子のことがよく分
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く